2008年9月19日 (金)

歴史と実践が紹介されました。

いよいよ27日集会にむけてマスコミもさまざまな報道がされはじめました。
手前味噌ではありますが、沖縄県歴教協の機関誌も紹介されましたのでご紹介いたします。
沖縄タイムス
真実正しく伝えたい/教科書検定撤回 県民大会から1年/問題契機に歴史本 沖縄戦など解説

http://www.okinawatimes.co.jp/news/2008-09-19-E_1-007-2_001.html?PSID=11113f49d8234cb91590e0a4047fc5df


引き続き、県内の動きについてお知らせできればと思います。

本日の琉球新報には、県議会の各派代表者会議において、議長の県民大会実行委員長就任に関する議論がありましたが、自民、公明が持ち帰って検討ということになったこと、実行委員長就任は全会一致でという進め方でいくことなど報道されています。

2008年9月16日 (火)

9.29県民大会1周年企画です。

みなさま

いよいよ県民大会より1年が経とうとしております。
ここで、あの県民大会そしてその後の教科書の訂正申請、大江・岩波書店地裁判決と沖縄戦を巡る闘いは大きなものがありました。
そこで、ここで再度その到達と課題を確認し、引き続き大きな県民運動としたいと考え、以下のように企画を準備いたしました。
ぜひ多くのみなさんの御参加を呼びかけます。


平和教育をすすめる会としてどのように1周年を迎えるか
平和教育をすすめる会としてどのように1周年をとらえ、迎えるのかという点について触れておきたいと思います。
先日の控訴審に於いて、大江岩波裁判は結審となりました。
高裁判決は10月31日(金)です。地裁の勝利を維持し、沖縄側からも要求した真実性により近づいた判決が出るのか、私たちは注視することが重要となっております。
次に、県民大会決議の実現との可能性で1周年にあわせ「決議は実現されていない」と再度「県民の願いは検定意見の撤回」という声をあげる場面が必要になっているということです。
具体的とりくみとしては、①再訂正申請のとりくみ、②教科書検定制度の見直しのとりくみの2つが重要となっています。
①については、10月14日に執筆者懇談会が開かれ、その方向性が出てきます。それまでに沖縄から各教科書会社、教科書協会、文科省、検定審議会に声を上げておくことが重要です。②については、教科書協会自身が執筆者に守秘義務を課すなど教科書検定の密室化が再度行われようとしています。これ自身は県民大会決議が求めてきた方向性とも逆行する動きです。これに対して大きな声を出すことが重要になっています。一部では、8月末に答申、9月にパブリックコメントの募集、10月下旬に告示ということも考えられます。その点では、9月29日を節目として沖縄から大きな声をあげることは、教科書執筆者を励まし、教科書制度を改善していくためにも重要なとりくみとなります。9月を大きな節目とし運動をもう一度盛り上げていくことが重要となっています。
このようなことからも、9月27日の集会を成功させ、「沖縄県民は納得していない」、「県民大会での要求は実現してない」ことをアピールし、とりくみをすすめることが重要となっています。

(転送歓迎)

集会名称

教科書検定意見撤回を求める県民大会から1年
教科書に沖縄戦の真実を―県民大会1周年集会―

企画概要
主催:平和教育をすすめる会、6.9県民大会実行委員会
日時:2008年9月27日(土)
時間:午後2時~4時30分(予定)
場所:教育福祉会館3階大ホール

プログラム(2時間30分を予定)
開会挨拶
講演「教科書問題の現在とこれからー教科書再訂正申請にむけて」石山久男さん(教科書執筆者)
報告1「教科書労働者の闘いとこれから」吉田典裕さん(出版労連教科書対策部)
報告2「大江・岩波裁判高裁結審をむかえて」大塚茂樹さん(岩波書店)
報告3「沖縄の運動のこれからと教科書問題」高嶋伸欣さん(すすめる会代表)
質疑応答・意見交流
県民アピール・要求書採択

2008年9月12日 (金)

大江・岩波控訴審結審しました

9月9日に開かれた控訴審において、結審いたしました。

沖縄県歴教協も参加している平和教育をすすめる会、裁判支援連絡会、首都圏の会で23064筆の署名を大阪高裁に提出してきました。

みなさん本当にありがとうございました。

判決は、10月31日(金)午後2時からです。

2008年9月 8日 (月)

歴史と実践第29号(2008年9月)

みなさま

歴史と実践最新号が完成致しました。

これまで、休んでいたブログも再度更新しなおしながらすすめたいと思います。

よろしくお願いいたします。

歴史と実践

第29号目次

特集:今こう教えたい沖縄戦・基地

①大江・岩波訴訟の一審判決を検討する  仲山 忠克

2008年度使用高校日本史教科書沖縄戦記述分析 

  ―今求められている沖縄戦記述とは―  山口 剛史

③沖縄戦に関わる地図で何を伝えるのか  西岡尚也

④フィールドワーク【平和の礎】で戦争加害を考える  

  ―「平和の広場・平和の火」の縁石の地名を通して― 

山川

 宗秀

⑤米軍再編下の沖縄

-この一年沖縄の米軍基地はどう動いたか 平良 宗潤

⑥在沖米軍基地の現状と日米の一体化  大久保康裕

⑦教材発掘及び野外模擬実践案を課して

 ―生徒を連れて沖縄戦をガマで学習するとしたら―  上里 勲

研究ノート

治安維持法体制に抗し運動を起し拡げた沖縄民衆

19201945年 文献別人名表 田港 朝昭

実践研究

マレーシアでの華僑虐殺を扱った教材開発 松田浩史

資料集

教科書検定問題と大江岩波訴訟の経過を知る資料集

県会員募集のお知らせ

あなたも沖縄県

歴史教育者協議会

沖縄県

歴史教育者協議会

(略して沖縄県歴教協)は、1964年に結成された歴史・地理教育を研究、実践していく教育研究団体です。

歴史教育者協議会

(歴教協)という学術団体に登録されている県支部として活動を続けてきました。主な活動として機関誌「歴史地理教育」があります。全国の先進的な研究・実践を紹介し、社会科(小学校・中学校・高校・大学)の授業の内容・方法について学ぶことができます。また、毎年8月に全国大会が開催され、200本あまりの実践が交流されます。(ちなみに今年度は東京大会、来年2009年度は北海道大会の予定です)

沖縄県歴教協では、機関誌「歴史と実践」(年一回の発行)を中心に、研究会を重ねています。沖縄戦や沖縄の軍事基地の問題など、沖縄ならではのテーマを研究するとともにどう教えるかを考えています。

ぜひ、沖縄県歴教協に入会して一緒に勉強しませんか?

【入会するとこんなことがあります】

機関誌「歴史と実践」が年一回送付されます。もちろん論文・実践の投稿もできます。

例会・研究会に参加して、勉強することができます。社会科の授業づくりをはじめ、巡検など「沖縄をどう教えるか」を学んだり、さまざまなテーマでの学習会に参加できます。

全国の企画、県内の企画などさまざまな運動・企画の情報が提供され、参加できます。

【入会の方法は?】

別紙の用紙に、住所、氏名、所属等をお書きの上、事務局まで申し込んでください。メール・ホームページからも申し込みも受け付けています。

年会費は1000円です。別紙振り込み用紙にて申し込みください。

全国会員になると、機関誌「歴史地理教育」が毎月、送付されます。全国のリアルな情報の月報や、メーリングリストなど、全国の社会科教員と交流することができます。年12冊で8160円です。

【連絡先は】

沖縄県歴教協事務局 山口剛史(やまぐちたけし)までお知らせください。

903-0213

沖縄県中頭郡西原町字千原一番地琉球大学教育学部314山口研究室内

電話098-895-8336 ファックス098-895-8316(大学事務室)

E-mailt-yama@edu.u-ryukyu.ac.jp

ホームページ:http://okireki.cocolog-nifty.com/

2007年4月19日 (木)

2007年教科書検定に関わる要望書

文部科学大臣 殿

2007年教科書検定に関わる要望書

2007年3月30日に公開された、高等学校用日本史教科書の検定結果は、多くの沖縄県民に怒りと疑問を広げています。沖縄戦における集団死・「集団自決」に関わる検定意見の内容と修正結果がその原因です。30日のマスコミ公開以降、学校教育関係者のみならず多くの県民、とりわけ戦争体験者が怒りの声をあげ、連日テレビ・新聞等がこの話題をとりあげています。その中で、私たち「沖縄戦の歴史歪曲を許さず、沖縄から平和教育をすすめる会」でも、この問題に対し抗議の意を表明し、修正指示を撤回するよう文部科学省へ求めています。これは、沖縄県知事も今回の修正意見については疑義を表明しているように、多くの県民の思いであり、あの汚辱の戦場を生き延びた体験者の思いと、同一です。

沖縄戦研究者の地道な研究・調査活動によって、集団死・「集団自決」が日本軍の強制・強要・命令・誘導等によって起こり、それは日本軍による住民虐殺と表裏一体であったこと、また慶良間諸島だけでなく沖縄本島・周辺離島でも発生していることを明らかにされてきました。そのことは第3次家永教科書裁判の最高裁判決(1997829日第三小廷)の中でも沖縄戦の実相として明確に判示されています。その後、沖縄戦当時の様々な史料・公文書の発見等により更に実証的研究が進み、そのことを裏付けています。そうした成果がこれまでの教科書記述には反映されていました。

しかし、マスコミ報道等によれば、貴省は今回の修正意見の理由として、「軍命の有無をめぐる論争が起きていること」、「沖縄戦集団自決冤罪訴訟の原告意見陳述(20058月)を参考資料としたこと」を挙げています。しかし、「冤罪訴訟」という呼称は原告支援者の呼び方であり、貴省がこれを使用したことは一方当事者の立場に立ったものとして極めて不公正であります。また現在係争中の裁判を根拠に変更することは、これまで貴省が示していた「裁判などで係争中の事象を確定的に扱うことを禁止する」という検定基準を大幅に逸脱し,また沖縄戦研究の成果を無視したものとして,極めて中立性・客観性に欠けたもとをいわざるを得ません。そこで私たちは、重ねて修正意見の白紙撤回を求めるとともに、次のことを要請します。

1.             4月26日より実施される高校教科書の検定資料の公開を沖縄県内でも実施するよう求めます。

今回も全国8カ所での開催であり、沖縄県で開催されたことはありません。これだけ今回の検定に関わって問題となっている現場で、その検定について説明することは、文部科学省の責務です。5月中、又は沖縄県議会最中に沖縄県で開催することを求めます。

2.             文部科学省に対し、今回の修正意見作成にあたってどのような資料をもとに、何が議論され、どうして今回の修正意見に至ったのか、具体的な審議経過等についての説明を求めます。

上記で指摘した通り、参考にした書籍は研究の一部としか言えず、それも民事裁判の陳述書など関係者しか手に入らない資料を、原告側の支援会の呼称である名前で利用するなど、検定資料の公開だけでは、不明瞭な点が多くあります。これに関し、どのように公平性・中立性が保たれ、歴史研究の論争や成果を踏まえたのかを明らかにしていただきたい。

2007年4月16日

沖縄戦の歴史歪曲を許さず、沖縄から平和教育をすすめる会

2007年4月11日 (水)

抗議声明文です

3月30日付の高校日本史教科書において、沖縄戦の「集団自決」に関わる記述において「日本軍の強制・強要」の記述が削除されました。

これに関する平和教育をすすめる会の抗議声明です。

高等学校歴史教科書検定における沖縄戦の「集団自決」の記述から

「軍の強制」を削除させたことに対して抗議する

2007年3月30日に公表された高等学校歴史教科書の検定結果によれば、文部科学省は、沖縄戦における集団死・「集団自決」について「日本軍による自決命令や強要があった」とする5社、7冊に対し「沖縄戦の実態について誤解する恐れのある表現」として修正を指示し、日本軍による命令・強制・誘導等の表現を削除・修正させたことが判明した。

1982年の教科書検定時、沖縄における日本軍の住民虐殺の記述を巡って、検定により修正が加えられていることが明らかになるや「沖縄戦の実相」を否定・歪曲するものとして戦争体験者をはじめとして沖縄全体から大きな怒りと反発が起こった。文部省(当時)は、沖縄戦の住民犠牲を記述する場合は、犠牲的精神の発露としての住民自ら命を絶った美しい死であるとする意味での「集団自決」を盛り込むよう強要してきたのである。しかし、沖縄戦研究及び多くの生存者・体験者が明らかにしたことは、沖縄戦における「集団自決」とは極限状況におかれた住民が、「軍官民共生共死」の思想のもと、家族同士が殺し合うという悲惨なものであった。

このことは、第3次家永教科書裁判の最高裁判決において、「集団自決の原因については、集団的狂気、極端な皇民化教育、日本軍の存在とその誘導、守備隊の隊長命令、鬼畜米英への恐怖心、軍の住民に対する防備対策、沖縄の共同体のあり方など様々な要因が指摘され、戦闘員の煩累を絶つための崇高な犠牲的精神によるものと美化するのは当たらないとするのが一般的であった、というのである」「集団自決と呼ばれる事象についてはこれまで様々な要因が指摘され、これを一律に集団自決と表現したり美化したりすることは適切でないとの指摘もあることは原審の認定するところである」と明確に判示され、「日本軍によって強制された『集団自決』(集団死)」が、日本軍の住民虐殺と併せて、沖縄戦研究の定説として教科書に記述されてきた。

今回の文部科学省の検定意見は、大阪地方裁判所で係属中の大江健三郎氏と岩波書店を名誉毀損で訴えた原告梅澤氏の主張等を持ち出し、「軍命がなかった」という一方の当事者の主張に立脚し、それが主流になりつつあると判断し、申請内容を修正させたのである。裁判は、主張書面や証拠書類等が提出されたのみであり、現在進行中である。訴訟係属中で結論の出ていない裁判の一方当事者の主張を根拠に教科書記述の書き換えを要求することは、裁判を恣意的に利用したものであり、政治的な意図が見え隠れするものと言わざるを得ない。原告らの主張する「『集団自決』は、住民が国に殉じた犠牲的精神に基づき、自ら命を絶った美しい死であった」とする一方的な歴史観を押しつけるものである。

私たちは、この検定結果が沖縄戦の実相を歪めるものであり、戦争の本質を覆い隠し、美化するもので、沖縄の未来を担う子どもたちはおろか、日本全国の子どもたちにこのような内容の教科書がわたることを絶対に許すことはできない。

ついては、今回の検定結果に強い抗議を示すとともに、文部科学省は今回の修正指示を撤回し、申請時の文章に戻すよう強く要求する。

宛 文部科学大臣

2007年4月2日

沖縄戦の歴史わい曲を許さず、沖縄から平和教育をすすめる会

大江健三郎・岩波書店沖縄戦裁判支援連絡会

抗議集会アピール

4月6日に開かれました教科書検定に関する緊急抗議集会のアピール文の紹介です。

緊急抗議集会アピール

文部科学省による不当な教科書検定を許さず、

沖縄から沖縄戦の実相を正しく伝えるとりくみをすすめよう

2007年3月30日に公表された高等学校教科書検定の結果は、沖縄県民の大きな怒りを生み出しています。文部科学省は、沖縄戦における集団死・「集団自決」について「日本軍による自決強制や強要があった」とする5社、7冊に対し「沖縄戦の実態について誤解する恐れのある表現」として修正を指示し、日本軍による強制・誘導等の表現を削除・修正させました。

私たちは、これまでも沖縄戦の実相を歪める動きに対して、多くの県民とともに「歴史の真実を次代へ」という思いで是正のとりくみをすすめてきました。1982年の教科書検定では日本軍の住民虐殺記述の削除に対して、県・市町村議会においても全会一致で抗議決議を上げ、教科書の中に日本軍による住民虐殺の記述を復活させました。その際文部省(当時)は、「集団自決」を殉国美談として書かせるようせまってきましたが、執筆者たちは沖縄戦研究及び多くの生存者・体験者の証言などから、極限状況におかれた住民が「軍官民共生共死」の思想のもと、家族同士が殺し合うに至ったものであり、「集団自決」は軍の命令・強制・誘導なしには起こりえなかったことを教科書に盛り込ませてきました。

それが、これまでの教科書記述にある「日本軍により『集団自決』に追いこまれた・強いられた」という表現だったのです。今回、「日本軍により…」という表現を不明瞭にするのは、沖縄戦の中で沖縄住民の体験した最大の教訓でもある「軍隊は住民を守らない」という事実を歪めることであり、沖縄戦の本質を変え、戦争の本質を隠蔽するものです。このような暴挙を私たちは到底許すことはできません。

しかも、今回の検定意見において文部科学省は、自ら課した検定基準を逸脱し、現在係属中である「大江・岩波沖縄戦裁判」の原告側の主張を一方的に採用し、修正を強要したことは、文部科学省が教科書検定を学術的な尺度ではなく、恣意的かつ政治的な観点で検定していることを露呈しました。これは、教科書検定そのものが、子ども達に歴史の真実を覆い隠す機能を積極的に果たし、現在の政府の意向を押しつけなど、政治状況に左右されていることを証明するもので、教科書検定そのものの違法性を明らかにしています。

このように今回の検定結果が沖縄戦の実相を歪めるものであり、戦争の本質を覆い隠し、美化するものであることは明らかです。沖縄の未来を担う子どもたちはおろか、日本全国の子どもたちにこのような内容の教科書がわたることを絶対に許すことはできません。

私たちは、今回の検定結果に対し強い抗議を示すとともに、文部科学省は今回の修正指示を撤回し、申請時の文章に戻すよう強く要求します。また、教科書会社・教科書執筆者に対し、文部科学省による不当な記述の削除に応じることなく、歴史の真実を正しく記述するよう求めます。

さらに、多くの県民のみなさんに、以下のとりくみをよびかけます。

1.沖縄戦の教科書記述に対する抗議や要望を、沖縄県民の声として、あらゆる場面・機会にあげていきましょう。

2.文部科学省に対し「記述復活署名」をとりくみ、教科書記述に沖縄戦の実相・教訓を正しく記述させましょう。

         2007年4月6日

緊急抗議集会「沖縄戦の歴史わい曲を許さない!」参加者一同

沖縄戦の歴史わい曲を許さず、沖縄から平和教育をすすめる会

2007年4月 3日 (火)

教科書検定意見に「平和教育をすすめる会」が声明を出しました

高等学校歴史教科書検定における沖縄戦の「集団自決」の記述から

「軍の強制」を削除させたことに対して抗議する

2007年3月30日に公表された高等学校歴史教科書の検定結果によれば、文部科学省は、沖縄戦における集団死・「集団自決」について「日本軍による自決命令や強要があった」とする5社、7冊に対し「沖縄戦の実態について誤解する恐れのある表現」として修正を指示し、日本軍による命令・強制・誘導等の表現を削除・修正させたことが判明した。

1982年の教科書検定時、沖縄における日本軍の住民虐殺の記述を巡って、検定により修正が加えられていることが明らかになるや「沖縄戦の実相」を否定・歪曲するものとして戦争体験者をはじめとして沖縄全体から大きな怒りと反発が起こった。文部省(当時)は、沖縄戦の住民犠牲を記述する場合は、犠牲的精神の発露としての住民自ら命を絶った美しい死であるとする意味での「集団自決」を盛り込むよう強要してきたのである。しかし、沖縄戦研究及び多くの生存者・体験者が明らかにしたことは、沖縄戦における「集団自決」とは極限状況におかれた住民が、「軍官民共生共死」の思想のもと、家族同士が殺し合うという悲惨なものであった。

このことは、第3次家永教科書裁判の最高裁判決において、「集団自決の原因については、集団的狂気、極端な皇民化教育、日本軍の存在とその誘導、守備隊の隊長命令、鬼畜米英への恐怖心、軍の住民に対する防備対策、沖縄の共同体のあり方など様々な要因が指摘され、戦闘員の煩累を絶つための崇高な犠牲的精神によるものと美化するのは当たらないとするのが一般的であった、というのである」「集団自決と呼ばれる事象についてはこれまで様々な要因が指摘され、これを一律に集団自決と表現したり美化したりすることは適切でないとの指摘もあることは原審の認定するところである」と明確に判示され、「日本軍によって強制された『集団自決』(集団死)」が、日本軍の住民虐殺と併せて、沖縄戦研究の定説として教科書に記述されてきた。

今回の文部科学省の検定意見は、大阪地方裁判所で係属中の大江健三郎氏と岩波書店を名誉毀損で訴えた原告梅澤氏の主張等を持ち出し、「軍命がなかった」という一方の当事者の主張に立脚し、それが主流になりつつあると判断し、申請内容を修正させたのである。裁判は、主張書面や証拠書類等が提出されたのみであり、現在進行中である。訴訟係属中で結論の出ていない裁判の一方当事者の主張を根拠に教科書記述の書き換えを要求することは、裁判を恣意的に利用したものであり、政治的な意図が見え隠れするものと言わざるを得ない。原告らの主張する「『集団自決』は、住民が国に殉じた犠牲的精神に基づき、自ら命を絶った美しい死であった」とする一方的な歴史観を押しつけるものである。

私たちは、この検定結果が沖縄戦の実相を歪めるものであり、戦争の本質を覆い隠し、美化するもので、沖縄の未来を担う子どもたちはおろか、日本全国の子どもたちにこのような内容の教科書がわたることを絶対に許すことはできない。

ついては、今回の検定結果に強い抗議を示すとともに、文部科学省は今回の修正指示を撤回し、申請時の文章に戻すよう強く要求する。

宛 文部科学大臣

2007年4月2日

沖縄戦の歴史わい曲を許さず、沖縄から平和教育をすすめる会

大江健三郎・岩波書店沖縄戦裁判支援連絡

2007年2月12日 (月)

2.11集会が開催されました

昨日、「建国記念の日」に反対する2.11沖縄県集会が開催されました。

集会は、新聞の投稿等ができない状況の中でも70名以上の方の参加がありました。

記念講演では、加藤文也さんが『日の丸・君が代』裁判で明らかにされたことと題し、予防訴訟の意義と今後の運動の在り方について、具体的な報告があり、理論と運動が一体化された非常に説得力のある講演となりました。

特に、今回の東京地裁判決が持つ意義として、思想・良心の自由という点から、この制限は「他者の権利を侵害するなど公共の福祉に反する場合に限り、必要かつ最小限度の制約に服すると解する」という、これまで、教員を公務員として「公共の福祉」との関係で、教員の人権を制限することはやむを得ないという判断から大きく、前進したものとして評価するとしました。

もう一つは、「内外区別論の否定」ということで、内心領域の自由と外部に表される行為を区別することはできないという判断がされたことが画期的であるということでした。

これらの判断がされたのも、今の日本国憲法が基本的人権を保障しているからに他ならなく、教育基本法が改悪された現在においても、教員と子どもの人権は憲法及び国際条約において守られるべきであり、この点が今後のたたかいとしても重要であるとされました。そのためにも、決して憲法改悪を許してはいけないという意見が表明されました。

もう一つは、日本国家の成り立ちを万世一系の天皇とするという点における神話性の問題についてです。加藤さんは、この点を裁判を通じた勉強の中で、古事記等の記述の解釈が江戸時代の本居宣長により現在のような読み方になったこと、意義づけられたことが強調されました。日の丸・君が代、ひいては天皇という権威づけ(神武天皇からの万世一系の天皇制への権威づけ)が明治からのものであり近代国家・国民創世のためのものであることが語られました。

また、報告では、憲法普及協より加藤事務局長が、「改憲手続き法案について」と題し、この法案の問題点について、沖縄平和ネットワークの外間さんより、「大江・岩波訴訟傍聴報告」が行われ、今後の運動をもりあげていく必要性が出されました。

最後にアピールを採択し終了しました。

«平和教育をすすめる会で傍聴報告集会が開催されました

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