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2013年4月

2013年4月30日 (火)

4月26日琉球新報社説

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-205826-storytopic-11.html

准教授除外要求 思想信条の自由を尊重せよ

 

琉球大学教育学部と教育支援協定を結んでいる石垣市教育委員会の玉津博克教育長

が、同大教育学部に対し「市教委との信頼を損ねる活動を行う関係者を協定事業の業

務から外していただきたい」と要求していた。

 

 名指しこそしていないが「関係者」とは、八重山教科書問題をめぐり市教委とは逆

の見解を示している同大准教授のことだ。これに対し同大教育学部教授会は「市教委

が指摘する(信頼関係を損ねる活動を行う)ような人物はいない」などとする回答案

を確認した。

 

 「協定事業」とは、石垣市の児童生徒の学びと育ちを支援するため、琉大と石垣市

の小中学校教諭が連携・協力して行う教育実践研究のことだ。井上講四教育学部長が

指摘するように「個人の思想、信条や行動は協定とは別」である。

 

 教育委員会制度は、戦前の軍国主義教育が戦争への道を進む原動力の一つになって

しまった反省を踏まえて設計された。政治と一線を画して中立性を保ち、民主化、地

方分権化を目指した。

 

 その趣旨からすれば、教育委員会は、何よりも個人の思想、信条の自由を尊重しな

ければならないはずだ。

 

 今回の石垣市教育委員会の要求は、中学教科書の選定をめぐる政治的思惑を感じさ

せ、個人の思想、信条の自由を侵害する恐れがあり、現行の教育委員会制度の趣旨に

も反する。

 

 教育委員会の意向に反対する者を排除し、賛成する者を「いい教師」とするようで

あれば、戦前の教育へ逆戻りではないか。

 

 「戦後レジームからの脱却」を掲げる安倍晋三首相の登場以来、教育行政への政治

介入が強まりつつある。

 

 教育改革に強い意欲を示す首相の意向を受けて設置された、教育再生実行会議は、

現行の教育委員会制度の「改革」を提言した。

 

 教育長は自治体の首長が任命し、教育長に権限を集中させる。地方教育行政に対し

て「最終的には国が是正・改善の指示を行えるようにする」と明記している。

 

 今回の石垣市教委の琉大への要求は的外れだ。だが、教育再生実行会議の提言通り

制度設計が進めば、教育がますます時の政治に左右されかねない。戦後教育が目指し

た教育行政の分権化に逆行し中央集権化が進むことを危惧する。

2013年4月25日 (木)

4月25日琉球新報

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-205797-storytopic-7.html

准教授除外を要求 石垣市教委、琉大との協定業務

 琉球大学教育学部と教育活動支援の協定を締結している石垣市教育委員会の玉津博克

教育長が、同大教育学部に対し「市教委との信頼を損ねる活動を行う関係者 を協定

事業の業務から外していただきたい」と要求し、事実上、八重山教科書問題をめぐり

新聞紙上などで自身の見解を示してきた山口剛史准教授を外すよう求 めていたこと

が24日、琉球新報の取材で分かった。玉津教育長らが17日、井上講四教育学部長

を訪ね、趣旨を伝える文書を手渡した。

 

 関係者によると、2012年3月以降、同市教委は山口准教授を同協定事業から外

すよう、琉大関係者に求めていたという。

 

 琉大教育学部は24日に教授会を開き対応を協議。石垣市教委に(1)協定通り成

果を上げている(2)同市教委が指摘するような人物はいない―と回答することを確

認した。5月末までに、井上学部長が市教委を訪ね、玉津教育長に手渡す。

 

 同市教委と同学部は10年に協定を締結。教員の資質や授業の向上を図るための取

り組みを展開している。

 

 玉津教育長は、琉球新報の取材に対し「ノーコメント」と答えた。(仲宗根祐希)

2013年4月23日 (火)

4月23日沖縄タイムス

http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-04-23_48397

教科書 八重山以外も最終合意規定なし

小中学校で使う教科書選定で、採択地区協議会と市町村教育委員会の採択が異なった場合の最終的な合意方法が、県内全6採択地区協議会のうち、八重山地区以外の5地区の規約でも定められていないことが22日、県教育庁の調査で分かった。県内では2011年以降、八重山地区協議会で中学の公民教科書が一本化できず混乱している。同庁は25日、県教科書採択地区審議会を開き、意見交換した上で、全地区に規約や採択のあり方の見直しを通知する方針だ。(與那覇里子)

 文部科学省は、八重山採択地区内で意見が分かれたことを受け、昨年9月、「採択地区内で無償措置法の協議結果に基づいて、同一の教科書を採択する必要がある」として、全国の都道府県教育委員会宛てに適切な指導を求める通知を送った。文科省の担当者は沖縄タイムスの取材に「全国に周知が足りていなかった」と説明した。

 県教育庁はこの通知を受け、昨年12月、県内41市町村の教育委員会にアンケートを実施、全市町村から回答があった。

 アンケートは地区協議会・市町村教委の採択が異なった場合の最終的な合意形成方法が規約に定められているかや、採択地区の構成を見直す必要があるかなどを問う7項目。

 八重山地区では石垣市と与那国町が「定められている」、竹富町は「定められていない」と回答し、最終合意の方法に対する認識が分かれた。石垣市は単独採択を希望した。

 文科省が昨年9月に全国の採択地区に実施したアンケートでも、協議が折り合わない場合の決め方を協議会の規約などに明記していたのは全国318協議会のうち約1割の32協議会にとどまっていた。

2013年4月11日 (木)

4月11日琉球新報

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-205195-storytopic-7.html

竹富町教委、東京書籍を使用 公民教科書

 【竹富】八重山採択地区の中学校で使用する公民教科書が統一できていない問題で、文部科学省から教科書無償措置法に違反している状況への見解を出すよう要求されている竹富町教育委員会(石垣安信委員長)は10日、臨時委員会で対応を協議し、本年度も東京書籍版を使用するとの基本姿勢を確認した。今週中に文科省への回答文をまとめ、県教育庁を通じて提出する予定だ。
 文科省が回答を求めているのは(1)3月1日に文科省が指導を行った後、具体的にどのような検討を行ったか(2)国による無償給付ができない状況についての見解と教科書無償措置法違反の状態を解消する方策(3)同一採択地区の他市町を含め、無償給付するための正規手続きが行えない状況への見解と解消策―の3項目。
 臨時委員会では委員5人が意見を交わし、回答文の柱を確認した。今後、事務局が微修正し、最終決定する。
 委員会終了後、慶田盛安三教育長は記者団に対し「違法性があるという文科省の解釈を、私たちは肯定していない。何ら瑕疵(かし)はない」と強調し、地方教育行政法にのっとった町教委の教科書採択権を主張した。さらに「4月からの教育課程は、2月末で決まっている。一日たりとも子どもの教育を停滞させることは許されない」と述べ、年度途中で教科書を変更すれば、学校現場に混乱が生じるとの見解を示した。

2013年4月10日 (水)

4月10日八重山日報

http://www.yaeyama-nippo.com/2013/04/10/%E9%81%95%E6%B3%95%E8%A7%A3%E6%B6%88%E3%81%AE%E8%B2%AC%E4%BB%BB%E3%81%AF%E7%94%BA-%E7%94%BA%E3%81%AF%E6%9D%B1%E6%9B%B8%E7%89%88%E9%85%8D%E5%B8%83-%E4%B8%A1%E8%80%85%E3%81%AE%E4%B8%BB%E5%BC%B5%E6%A4%9C%E8%A8%BC/

「違法解消の責任は町」 町は東書版配布 両者の主張検証

 

八重山教科書問題は、新学期が始まった8日、竹富町が東京書籍版の公民教科書を各中学校に配布し、育鵬社版を使用する石垣市、竹富町とは異なる教科書を使用することになった。教科書無償措置法に基づいて3市町(八重山採択地区)は同一の教科書を採択しなくてはならないが、現状のままだと同法の違法状態が2年連続で続く。文科省と竹富町の主張を改めて検証した。

 「文科省が答申に基づいて採択することを求める根拠はどこにあるのか」

 8日の衆院予算委員会で、赤嶺政賢氏(共産)は下村博文文科相に詰め寄った。答申とは、2011年8月、3市町の代表で組織する八重山採択地区協議会が、育鵬社版を選定したことを指す。竹富町は、その答申に従う必要はないと主張しているのだ。

 教科書無償措置法では、採択地区を構成する各市町村に対し「採択地区協議会の答申に従え」とは書いていないためだ。県教委も前教育長の時代には、竹富町を指導しない理由として、同様な論法を使っていた。

 しかし教科書無償措置法では、教科書採択は、各市町村の「協議の結果」に基づいて行うよう求めている。どの教科書を選ぶか協議するために、各市町村が設けた機関が協議会であり、育鵬社版を選んだ答申が「協議の結果」であることは疑う余地がない。県教委も国の指導を受けたあと、従来の論法は持ち出さなくなっている。

 下村文科相も「竹富町には、法にのっとり、協議の結果に基づいて教科書の採択を行ってもらえるよう指導してきた」と答弁した。

 しかし赤嶺氏は「協議会の答申はあくまで答申。各教育委員会を拘束するものではない」と反論した。

 「答申に拘束力はない」という言葉も、東京書籍版を独自に採択した竹富町を擁護する根拠として常に引用される。しかし「答申に拘束力はない」とは、協議会がAという教科書を選定する答申を出した場合でも、各市町村が合意すれば、Bという教科書を採択することは可能だ、という意味だ。

 そうした合意が存在しない以上、答申こそが「協議の結果」であり、石垣市、与那国町だけでなく、竹富町も当然、拘束されることになる。これが、国が竹富町に育鵬社版を採択するよう指導している法的根拠だ。

 赤嶺氏の批判はさらに続き「協議会のルールやメンバーが大幅に変更され、まともな議論もなく、調査員の報告書で最もマイナス点が多かった育鵬社版が無記名投票で選ばれた」と述べた。

 これも、竹富町を擁護する人たちが協議会の答申に従わない理由として何度も持ち出してくるせりふだ。しかし、協議会の規約やメンバーの変更はすべて総会で承認されており、違法性はない。当時の会長だった石垣市の玉津博克教育長が独断で決定したわけでもなかった。

 「調査員の報告書」うんぬんに関しては、教科書を選定するのは調査員でなく、協議会の委員であることを指摘すれば議論は事足りるだろう。

 下村文科相は「3日付で竹富町に対し、違法状態の解消に向けた方策を明らかにするよう文書で指導した」と述べ、違法状態を解消する責任は町にあるという見解を鮮明にした。県教委にも町を指導するよう要求している。

 ただ県教委は「町に動きがない以上は県も動けない」としており、町や県内マスコミの反発をにらみながら、かなり弱々しい指導に終始した。

 教科書の調達を法的根拠のない「寄贈」に頼り続ける事態の異常性が、町民に十分に認識されているとも言い難い現状だ。     (仲新城誠)

4月10日共同通信配信記事予算委員会

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-205153-storytopic-1.html

教科書検定を見直し、文科相表明 中韓「配慮」念頭か

下村博文文部科学相は10日午前の衆院予算委員会で、現在の教科書検定制度について「現状と課題を整理し、見直しを検討する」と表明した。中国や韓国などアジア諸国との歴史的関係に配慮するよう求める「近隣諸国条項」の見直しが念頭にあるとみられる。
 自民党には「歴史教科書の自虐史観につながる」との声が強く、昨年の衆院選の政権公約では「伝統文化に誇りを持てる内容の教科書で学べるよう、検定基準を改善する」と明記していた。
 安倍晋三首相は教育改革に関し「日本人であるというアイデンティティー(自己認識)を教育することは重要だ」と指摘。
(共同通信)

4月10日琉球新報

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-205133-storytopic-7.html

年度途中の変更困難 八重山公民教科書

【東京】文部科学省が竹富町教育委員会に対し、同一採択地区内の石垣市、与那国町と同じ保守色の強い育鵬社版公民教科書を採択するよう指導している件で、諸見里明県教育長は9日、同省初等中等教育局の永山裕二教科書課長を訪ね、八重山採択地区の教科書が一本化に至らなかったことを報告した。諸見里氏は「年度の途中で教科書を変更することは厳しい」と述べ、東京書籍版の教科書を配布した竹富町教育委の決定を尊重する考えを示した。
 同氏によると、永山課長は「引き続き指導を続けてほしい」と育鵬社の教科書への一本化をあらためて求め、両者の話し合いは平行線に終わった。
 諸見里教育長は同日午前9時40分ごろから約30分間、省内で永山教科書課長ら担当者と面談した。面談後、同省で本紙などの取材に対し、教科書採択について(1)県は中立的な立場で業務を遂行していく(2)竹富町の決定を尊重せざるを得ない(3)年度の途中で教科書を変更するのは厳しい―の3点を同省教科書課に伝えたことを明らかにした。
 東京書籍版の教科書の配布を決めた竹富町教育委員会の決定を事実上容認した県の方針に対し、永山教科書課長は「竹富町を指導し、教科書を一本化させてほしい」と述べ、文科省の方針に変更がないことをあらためて示した上で、町の回答内容を見て対応を検討する考えを示した。
 一方、下村博文文科相は同日の会見で、竹富町教育委員会が東京書籍版の教科書配布を決定したことについて「教科書無償措置法に反する違法状態であることは変わりない。まだ竹富町からペーパー(文書)による回答が来ていない。回答を見てから対応を検討したい」と述べ、引き続き県に指導するよう求めた。
 これまで、義家弘介文科省政務官が県や竹富町に対して教科書の一本化を指導したが、県は3日付の文書で一本化できなかったことを文科省に報告した。
 竹富町は採択権は町教委にあるとして保守色の強い育鵬社の教科書ではなく、東京書籍版の教科書を配布した。

2013年4月 9日 (火)

4月9日琉球新報

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-205067-storytopic-7.html

竹富町公民教科書、東京書籍版を配布 採択権の正当性主張

 【竹富】竹富町の各中学校で8日、始業式があり、各学校は町教育委員会が採択している東京書籍版の公民教科書を生徒に配布した。文部科学省は同一採択地区の石垣市、与那国町と同じ育鵬社版に統一するよう町教委に求めているが、町教委は教科書採択権の正当性を主張し、東京書籍版を使用する方向で検討している。
 文科省から同一採択地区内で同じ教科書を使うことを定めた教科書無償措置法に違反している状況への見解と解決策について回答するよう求められていることについて、町教委の慶田盛安三教育長は8日、本紙の取材に対し「採択権限は教育委員会にある。正当性を主張していかないといけない」と説明した。東京書籍版の使用に関する正当性や採択権限を定めた地方教育行政法と教科書無償措置法の矛盾点を解消する法整備の必要性などを文科省に回答する方針を明らかにした。
 また町内の各学校は東京書籍版の使用を前提とした教育課程編成書を2月末までに町教委に提出しているため、今後、教科書を変更することで学校現場に混乱が生じる可能性も指摘した。
 文科省への回答は町教委事務局で回答案を作成し、教育委員会に諮って決定する。委員会の会合は10日以降に開かれる見込み。
 公民教科書を使用する3年生は町内9校で31人。公民分野の指導は6月ごろから始まる。

4月9日沖縄タイムス記事

http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-04-09_47803

竹富町、新中3に東京書籍版配る

【竹富】竹富町教育委員会は新学期が始まった8日、町内の新中学3年生に東京書籍版の公民教科書を配布した。西表島の大原中では始業式後の午前10時ごろ、教室で新3年生の9人が新しい教科書を手にした。

 竹富町は、採択権限が各教委にあるとする地方教育行政法を根拠に、昨年度、東京書籍版を採用。これに対し、文部科学省は今年3月、義家弘介政務官を町に派遣して、教科書無償措置法を根拠に、八重山採択地区協議会が答申した、保守色の強い育鵬社版を使うよう指導したが、町教委は、本年度も引き続き、東京書籍版を使用することを決めた。篤志家の寄付金で全31冊を準備した。

 文科省は3日付の文書で町教委に現状報告を求めており、町教委は10日以降に対応を協議する。町教委関係者は「一度配布した教科書を途中で変更することは教師や子どもの負担も大きい」と指摘。その上で「国や県の本心はどこにあるのか。さまざまな情報が飛び交っているので、動向も見ながら協議したい」としている。

2013年4月 5日 (金)

4月5日八重山日報

http://www.yaeyama-nippo.com/2013/04/05/%E6%9D%B1%E6%9B%B8%E7%89%88%E3%81%AE%E7%B6%99%E7%B6%9A%E4%BD%BF%E7%94%A8%E6%B1%82%E3%82%81%E3%82%8B-3%E5%9B%A3%E4%BD%93-%E7%AB%B9%E5%AF%8C%E7%94%BA%E6%95%99%E5%A7%94%E3%81%B8%E8%A6%81%E8%AB%8B/

東書版の継続使用求める 3団体 竹富町教委へ要請


3日に抗議集会を行った「文部科学省の竹富町教育行政介入へ抗議する集会実行委員会」は4日、竹富町教育委員会を訪れ、慶田盛安三教育長に対して集会で決議した主体性の堅持を訴え、東京書籍版公民教科書の使用継続を求める要請を行った。

 

      実行委は「竹富町の子どもたちに真理を教える教科書採択を求める町民の会」や「子どもと教科書を考える八重山地区住民の会」、「住民の視点で教科書を選ぶ会」の3団体で構成。3日夜に石垣市健康福祉センターで抗議集会を開催した。

   
     要請文には、3月1日の文部科学省の義家弘介政務官による竹教委と県教育委員会への指導は、「地教委の教科書採択権限を踏みにじり、教育行政への不当な 介入」と指摘。両教委に教育行政として行ってきた継続性を踏襲し、文科省の圧力に屈せず、教育行政を執行するよう強く求めた。

   
     町民の会の加勢本曙事務局長は、義家政務官が竹教委に提出した、教科書の適正な採択を求める文書に文部科学省大臣の名前がないことなどに触れ、「義家政務官の指導は個人的な行動ではないか。竹教委がこれまでとってきた姿勢を堅持してほしい」と訴えた。

   
     慶田盛教育長は「県の指導が具体的に見えれば、それに対応して県との協議を持ちたいが、私たちにはそれが見えないので、前年度の状況を引き継いでいる」 と説明。「21世紀を支えていく子どもたちへ手渡す教科書は、とても大きなものがあると思う。これを根底に対応していきたい」と強調した。

4月5日八重山毎日新聞

http://www.y-mainichi.co.jp/news/22208/

採択教科書を一本化 3市町教委と協議へ

【那覇】八重山地区の中学校用公民教科書をめぐる問題で、県教育庁の諸見里明教育長は4日、県庁で会見し「県はあくまでも中立的な立場で業務を遂行していく」と述べ、3市町教委と継続的に協議して問題解決を図っていきたいとする姿勢を強調した。竹富町が東京書籍を使用していることについては「竹富町教育委員会の決定を尊重せざるを得ない」と見解を示した。

 諸見里教育長は、義務付けられている国への需要冊数の報告が遅れている現状に懸念を示し「県教育委員会は特定の教科書を押し付けている訳ではなく、竹富町だけの指導に終始するつもりはない」と述べ、あくまでも3市町教委と協議した上で教科書を一本化したい考えを強調した。
 県教委は、3月1日に文科省の義家弘介政務官の指導を受け、以降は石垣市と与那国町を除く竹富町教委に「同一の教科書」として、教科書名の名指しを避けて協議している。
 会見では、この同一の教科書について、盛島明秀義務教育課長が「育鵬社版の同一ということになると思う」と述べ、直後に発言を取り消すなど一連の対応に苦慮している様子をうかがわせた。
 解決時期も見通しは立っておらず、今後については盛島義務教育課長が、教育委員全体で考えていくとし「竹富、石垣、与那国とそれぞれ適切に協議したい。スケジュールはこれから確認する」と述べた。

4月5日沖縄タイムス

http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-04-05_47627

八重山教科書:竹富教育長「採択権は市町村」

 【竹富】八重山教科書問題で3日に文部科学省に対する抗議集会を開いた竹富町の住民ら7人は4日、同 町教育委員会を訪ね、中学公民教科書の「東京書籍」版を引き続き使用することを求めた。慶田盛安三教育長はあらためて継続使用する方針を述べ、「これまで 県の姿勢が見えなかった。具体的な指導助言となれば、対応を考えていく」と県の動きを注視する姿勢を示した。

 集会に参加した琉球大の〓嶋伸欣名誉教授は、教科書の採択権は市町村にあるとする「地方教育行政法」を挙げ、「教育の権限は学校・地域にあると法が保障したもので、竹富の判断が正しい。文科省が一教委を直接指導することのほうが法の理念を逸脱している」と指摘した。

 同町では8日から新学期が始まる。住民からは「差し迫った時期で、教師や子どもに影響を与えかねない」との声が相次ぎ、県教育庁が示唆している東京書籍の「副読本」化も検討しないよう求めた。

 慶田盛教育長は「採択権は市町村教委にあり、一度採択すれば4年間は同じ教科書が使用できる」と述べ、「21世紀を支える子に平和をプレゼントしていくには、この教科書が持つ意義は大きい」と東京書籍使用に強い意欲を見せた。

 面談後、集会主催者の加勢本曙さんは「一本化できていない状況は石垣、与那国を含めて同じ。竹富だけを違法とせず、3教委で再協議すべきだ」と指摘した。

※(注=〓は「高」の旧字体)

4月5日琉球新報

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-204894-storytopic-7.html

八重山教科書 新学期前決着できず


本年度から竹富町内の中学校で使用する公民教科書をめぐり、諸見里明県教育長は4日、県教育庁で会見を開き、竹富町が東 京書籍版を使用する見込みを述べた上で「竹富町教委の決定を尊重せざるを得ない」として町内中学校の新学期が始まる8日までの一本化を、事実上断念したこ とを明らかにした。 一方、文部科学省は竹富町教委に対し、義家弘介文部科学省政務官の教科書一本化を求めた指導以降、どのような検討をしてきたか報告を 求める文書を郵送した。県教委に対しても竹富町教委への指導を継続するよう求める文書を出しており、文科省から県、竹富町への一本化を求める圧力が強まっ た格好だ。文書はいずれも3日付。
 町教委への文書で(1)義家政務官の指導後に行った検討内容(2)教科書無償措置法違反の状態についての見解・違反解消の方策(3)八重山採択地区の需要数報告がないことへの見解・解消の方策-の報告を求めている。地方教育行政法上の「指導」として出した。
 慶田盛安三竹富町教育長は「2011年11月に、無償給付対象外の教科書使用は市町村が一義的責任を負うと閣議決定したのに、決定に反する指導をなぜ今やるのか」と不快感を示した。
 教科書問題に詳しい山口剛史琉球大准教授は「県教委が3市町の協議の場を設定し解決しようとしてきた流れを無視し、文科省は『竹富町が悪い』と言ってきている。指導というより政治的介入、どう喝だ」と指摘した。

2013年4月 4日 (木)

4月4日沖縄タイムス記事

http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-04-04_47610

八重山教科書:県教育長「一本化へ協議継続」

八重山教科書問題で、諸見里明県教育長は4日、記者会見を開いた。諸見里教育長は、竹富町が東京書籍版を今後も使い続けることについて「尊重せざるを得ない」としつつも「県としては中立の立場。同一の教科書に一本化するよう、石垣や与那国とも協議を続けていく」と述べた。

 また、同席した同庁の担当者は、3月1日に来県した義家弘介文科大臣政務官の指導を受け、「竹富町と協議を重ねてきたが、一本化には至らなかった。今後も竹富町と話し合っていきたい」とし、事実上、育鵬社版を使うよう働きかけたことも明らかにした。

4月4日琉球新報記事

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-204882-storytopic-1.html

県教育長「3市町と協議」 八重山教科書問題

本年度から竹富町内の中学校で使用する公民教科書をめぐり、諸見里明県教育長は4日、県教育庁で会見を開き「県教委の従来の方針を踏襲していく。竹富町に 特定の教科書を押し付けているわけではない。(石垣、与那国、竹富の)3市町教委と協議し、一本化の道を探していきたい」と同問題への姿勢を表明した。
  一方、県教委幹部が竹富町教育委員に対し、教科書の一本化を求めた趣旨について、同席した盛島明秀義務教育課長は「育鵬社版での同一ということになる」と 明言した。その後、同会見内で発言を取り消したが、諸見里県教育長の表明した姿勢と県教委の行動の食い違いが浮き彫りになった。
【琉球新報電子版】

「育鵬社」採択指導を国に報告

http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-04-04_47584

「育鵬社」採択指導を国に報告

八重山教科書問題で、県教育委員会が3日、教科書の一本化を目指して竹富町教育委員会に「育鵬社」版へ 採択し直すよう引き続き指導する意向を文部科学省に文書で報告したことが分かった。一方、文科省の対応に反発した竹富町の住民らが同日、石垣市内で抗議集 会を開き、約80人が怒りの声を上げた。

 文科省によると、県教委の報告書には(1)現時点においても、教科書無償措置法にのっとって、採択に 至っていないことは遺憾と考えている(2)町教委に対し、無償措置法にのっとった協議の結果に基づき、同一の教科書の採択を行うよう引き続き指導し、需要 数報告を求めていく-などの内容が記されているという。

 県教育庁幹部は3日、本紙取材に対し、文科省への報告を認めた上で、「国の指導は重いと捉えている。詳しいことは4日の会見で説明する」と述べ、報告書の中身については明らかにしなかった。

 3月1日に来県した文科省の義家弘介政務官は、県教委に対し事実上、町教委が現在の「東京書籍」版から、2011年の八重山採択地区協議会(石垣市、与那国町、竹富町)が答申した「育鵬社」版に替え、同地区内の教科書を一本化させるよう要求していた。

 町教委が指導に従わない場合は、地方自治法などの「是正要求」や訴訟も示唆し、3月末までに報告するよう県教委や町教委に求めていた。

 文科省側は「年度内に報告をお願いしたいと申し上げていた。届いた報告書はその報告だと思う」と話し、「今後、対応を検討していく」と述べた。

 抗議集会では、竹富町に対する強行な指導に反発し、「不当な圧力や押しつけをやめろ」などと抗議を決議した。

八重山教科書問題2013年4月3日集会記事4

http://www.yaeyama-nippo.com/2013/04/04/%E4%B8%BB%E4%BD%93%E6%80%A7%E3%81%AE%E5%A0%85%E6%8C%81%E3%81%A8%E7%B6%99%E7%B6%9A%E8%A8%B4%E3%81%88%E3%82%8B-%E6%96%87%E7%A7%91%E7%9C%81%E3%81%AF-%E4%B8%8D%E5%BD%93%E4%BB%8B%E5%85%A5/

主体性の堅持と継続訴える 文科省は「不当介入」

「文部科学省の竹富町教育行政介入に抗議する集会」(実行委主催)が3日夜、石垣市健康福祉センターで開かれ、文部科学省に竹富町教育行政と沖縄県 教育行政への不当介入に対する抗議決議を行った。また、県教育委員会と竹富町教育委員会に対して、主体性の堅持と行政の継続性を求める要請を行うとした。

 

     抗議決議では、3月1日の竹教委に対する義家弘介政務官の「是正措置」や「法的手段も辞さない」とする言動に断固抗議。八重山教育問題の発端は偏った教科書を強制的に使わせようとしたこととし、町、県の教育行政への不当な介入に対して抗議するとした。
     要請文では県、町の教育行政の独立性を保ち、文科省の圧力に屈せずに行政を執行するように求めている。

   
     この日は60人余りの市民、町民が集まった。「子どもと教科書を考える八重山地区住民の会」や「住民の視点で教科書をえらぶ会」のメンバーが意見を発表し、琉球大学名誉教授の高嶋伸欣氏による講話「文科省の不当介入についての問題点」が行われた。

   
     町内の中学校に子どもが通っている西表在住の鈴木昭子さんは「保護者の中で一致しているのは、学校の先生や竹教委を信頼していること。その先生や教委が町の子どもたちに相応しいと考えて選んでくれた教科書を子どもたちに使わせたい」と訴えた。

   
     波照間島から参加した町民は「私たち住民は子どもに動揺を与えている現状の問題がなく、先生や教委が選んだ教科書が子どもたちに渡るように力を尽くしたい」と述べた。
     抗議決議は文科省へ文書で送付。要請は4日に竹教委へ直接行い、県教委は文書で送付する。

八重山教科書問題2013年4月3日集会記事3

http://www.y-mainichi.co.jp/news/22198/

「文科省は干渉するな」 町民ら集会で抗議の声

 八重山地区中学校公民教科書問題をめぐり、採択協議会の答申に基づいて育鵬社版教科書を使用するよう竹富町教育委員会を指導している文科省に抗議する集会(文部科学省の竹富町教育行政介入に抗議する集会実行委員会)が3日夜、石垣市健康福祉センターで開かれた。60人余が参加し、「不当な干渉、介入に断固反対する」とする抗議決議を採択、竹教委と県教委には継続した教育行政を要請することを決めた。

 西表在住で中学生の保護者、鈴木昭子さんは「保護者の願いは、信頼する先生や教育委員会が子どもたちにふさわしいと選んでくれた教科書を使ってもらいたいということ」と訴え、波照間島の町民も「子どもたちを動揺させてはならない」と声を上げた。
 竹富町の子どもたちに真理を教える教科書採択を求める町民の会など教科書問題にかかわる3団体の代表らは「政治的な力で育鵬社版を竹富町に採択させる狙いがある。是正すべきは文科省だ」「竹教委を孤立させてはならない。力強く支援しよう」などと述べた。
 採択された抗議決議は、義家弘介政務官の指導について「高圧かつ威圧的な言動に激しい怒りをもって断固抗議する」としている。文部科学大臣あてに送付する。

 要請決議は「教育行政の独立性を保ち、毅然(きぜん)たる姿勢を貫き、1歩たりとも文科省の圧力に屈せず、子どもたちのための教育行政を」とした。竹富町には4日午前、要請する。

八重山教科書問題2013年4月3日集会記事2

http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-04-04_47584

「育鵬社」採択指導を国に報告


八重山教科書問題で、県教育委員会が3日、教科書の一本化を目指して竹富町教育委員会に「育鵬社」版へ 採択し直すよう引き続き指導する意向を文部科学省に文書で報告したことが分かった。一方、文科省の対応に反発した竹富町の住民らが同日、石垣市内で抗議集 会を開き、約80人が怒りの声を上げた。

 文科省によると、県教委の報告書には(1)現時点においても、教科書無償措置法にのっとって、採択に 至っていないことは遺憾と考えている(2)町教委に対し、無償措置法にのっとった協議の結果に基づき、同一の教科書の採択を行うよう引き続き指導し、需要 数報告を求めていく-などの内容が記されているという。

 県教育庁幹部は3日、本紙取材に対し、文科省への報告を認めた上で、「国の指導は重いと捉えている。詳しいことは4日の会見で説明する」と述べ、報告書の中身については明らかにしなかった。

 3月1日に来県した文科省の義家弘介政務官は、県教委に対し事実上、町教委が現在の「東京書籍」版から、2011年の八重山採択地区協議会(石垣市、与那国町、竹富町)が答申した「育鵬社」版に替え、同地区内の教科書を一本化させるよう要求していた。

 町教委が指導に従わない場合は、地方自治法などの「是正要求」や訴訟も示唆し、3月末までに報告するよう県教委や町教委に求めていた。

 文科省側は「年度内に報告をお願いしたいと申し上げていた。届いた報告書はその報告だと思う」と話し、「今後、対応を検討していく」と述べた。

 抗議集会では、竹富町に対する強行な指導に反発し、「不当な圧力や押しつけをやめろ」などと抗議を決議した。

八重山教科書問題2013年4月3日集会記事

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-204862-storytopic-7.html

竹富町民らが抗議 教科書問題


 【八重山】「文部科学省の竹富町教育行政介入へ抗議する集会」(同実行委員会主催)が3日、石垣市健康福祉センターで開かれた。参加した町民らは、八重 山の中学校公民教科書問題をめぐり義家弘介文部科学省政務官が竹富町教育委員会に対して保守色の強い育鵬社版を採択するよう求めていることに「不当な介入 に断固反対する」と反発。文科省に対する抗議文や、県教委や町教委に文科省の「圧力」に屈しないことを求める要請文を採択した。
 抗議文は、是正措置や法的手段を示唆した義家政務官の言動について「高圧かつ威圧的な言動に激しい怒りをもって断固抗議する」と強調。「民主的なルール にのっとって八重山地区採択協議会の粘り強い協議の行く末を見つめ続けることこそ、賢明な国の教育行政の在り方だ」と指摘した。
 保護者代表の女性は「保護者の願いは、信頼する先生が選んだ教科書で教えてほしいということだ」と主張した。
 高嶋伸欣(のぶよし)琉球大学名誉教授は、義家政務官が町教委に送った文書に公印や文書発出番号がないと指摘。「公文書と言えず、義家氏の個人プレーだろう。右往左往することはない」と話した。

http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-204863-storytopic-1.html

式典強行は「問題」 歴史学研究会が反対声明

サンフランシスコ講和条約が発効された1952年4月28日を「主権回復の日」として、政府が28日に記念式典を開くことに対して、学術団体の歴史学研究 会(池享委員長)は「県民の声を無視して式典を強行する政府の対応には、深刻な問題がある」として、1日付で式典開催に反対する声明を発表した。
 声明は歴史学研究会会員約2千人のうち、約30人で構成する委員会が3月29日に審議し、1日付で文案をまとめた。
 講和条約について(1)調印形式や構成国に問題(2)日本の戦争責任・戦後責任問題をあいまいにさせた(3)沖縄などを切り離した「主権回復」だった (4)日米安保体制を軸とした対米従属の源流(5)発効に基づく日本政府の旧植民地出身者への差別的政策―といった問題点を指摘する。
 式典に関しては「占領期を『主権喪失』の時期と位置付けることで、憲法改悪と教育への政治介入を進めていく狙いがある」とし、安倍内閣に抗議し開催に反対している。
 3月の委員会審議に参加した大門正克横浜国立大教授は「式典は、サンフランシスコ平和条約がアジアや沖縄の人々に多くの負担を与えたことを全く無視するものだ。こうした認識を正すためにも会で声明を出す必要があった」と意義を強調した。

八重山教科書問題に関する沖縄平和ネットワークの声明

沖縄平和ネットワークの要請書
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2013年4月3日
沖縄県教育委員会 
 教育長 諸見里 明 様
           沖縄平和ネットワーク                                    
         代表世話人     
           大城 将保 高嶋 伸欣
川満 昭広  柴田  健    
  平井美津子 大城美代子  横田眞利子        
...  

八重山地区の教科書問題に対し、国の不当な介入に屈することなく、公正で適正な指導・助言を求める要請書

 貴委員会におかれましては、日頃から円滑な教育行政をすすめるにご努力されていますことに敬意を表します。
さて、平成24年度から使用されている中学校公民教科書が、八重山採択地区内では一本化できていない状態がつづいており、本年3月1日には、義家弘介文部科学政務官が来沖して竹富町と貴委員会を訪ね、同一の教科書を採択し直すよう求めました。しかし、この義家弘介文部科学政務官の指導は、竹富町が現在使用している「東京書籍」版を「育鵬社」に変更することを求める偏った指導でした。マスコミ報道によれば、義家弘介文部科学政務官は、「協議会の答申に拘束力がある。結論に基づかず採択した竹富町は違法。ルールを守っていたら当然無償だ」「今月末までに回答を求める」との方針を示したとのことです
 振り返りますと、2011(平成23)年7月に、八重山教科書採択地区内における教科書を採択する過程で、役員会を経ずに規約改正や教科書選定のための調査員が委嘱される等の不適正な運営が明らかになったことがきっかけとなり、協議会に対し、八重山郡民・県民が情報公開を求め、公正かつ適正な教科書採択手続きを進めるよう要請活動が展開される中で教科書採択手続きが進められていきました。
 貴委員会におかれましても、八重山郡民・県民の「教師のニーズ、地域の人々や父母らに理解を得られるように教科書選びをすべきである」との声に答える形で、同協議会に対し、「慎重に議論をすすめ、八重山郡民・県民が納得する公正・適正な採択ができるよう」にと要請されました。しかし、同地区での教科書採択手続きは、郡民・県民の疑問に全く答えることがないままに進められたといわざるをえず、同地区では「育鵬社」版と「東京書籍」版の2つの教科書が採択されるという結果となりました。2011(平成23)年8月31日までに文部科学省に対し、八重山教科書採択地区のみが「一地区同一教科書」で報告できなかったことから違法状態となりました。その後、貴委員会の指導と援助をうけて、同年9月8日に三市町の教育委員全員による協議が、郡民・県民に公開される中で開催され、「育鵬社」版を不採択にした上で「東京書籍」版が採択されました。その結果をうけて貴委員会が「東京書籍」版を文部科学省に報告したことにより、この採択手続きが完了したものと多くの郡民・県民は受け止めておりました。
 ところが、その後、石垣市と与那国町の教育長が文部科学省に対し「協議無効」の文書を提出したことを理由に、文部科学省は「協議無効」の立場をとり、「国が法的見解を示す」と不当な介入をすすめた結果、「石垣市、与那国町は答申どおりの採択だから無償給付」「竹富町は無償給付の対象外」との結論を押しつけ、今日に至っております。
 当会は、この文部科学省のいう「竹富町違法」という状態は、文部科学省が不当に介入するために自ら作り出したものといわざるを得ないと考えております。また「違法」であるというのであれば、教科書採択手続きはまだ終了していないのであるから、引き続き「一地区同一教科書」の選定手続きをすすめるための指導・援助こそを、貴委員会がなされるべきであると考えています。そしてその指導・援助の対象は竹富町だけでなく、石垣市、与那国町の三市町に対し、公正かつ適正になされなければならないと考えています。
ところで、新聞報道で、貴委員会は「これまでの方針を転換し、竹富町に対し、育鵬社版教科書の採択を要求した。」「方針転換について大城浩前教育長は『聞いていない。教科書の一本化も知らされていない』、県の立場として『地元の意向を尊重したい』との考えをあらためて示した」、とありました。義家文科政務官のいう「指導」についても、「同一地域で二つの教科書を使うことが、是正要求に値する緊急な問題かどうか疑問を呈した」、とのコメントが掲載されました(沖縄タイムス3月31日付)。さらに、4月1日に県教育長に就任なされた貴職は、「これまでの教育庁の流れを踏襲する。変更はない」と述べ、竹富町教育委員会に対し、「『東京書籍』版公民教科書を『育鵬社』版に一本化するよう地元に働きかける方針を示した」とありました(沖縄タイムス4月2日付)。この一連の報道にかかる事実関係については、貴委員会として近日中に郡民・県民にきちんと説明していただく機会をつくっていただくようにお願いすると同時に、今後もひきつづき、法を遵守する立場をつらぬき、義家弘介文部科学政務官らによる「指導」をはじめとする文部科学省の不当・不法な介入を許さず、八重山教科書採択地区内の各市町の採択権を尊重した上で、郡民・県民に理解される採択がなされるよう、引き続き公正かつ適正な指導・援助をなされるよう強く要請するものです。

歴史学研究会による日本政府主催の「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」開催に反対する

安倍晋三内閣は、2013年3月12日閣議において、サンフランシスコ平和条約が発効した日にあたる4月28日に「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」を開催することを決定した。政府は、この式典が「完全な主権回復と国際社会復帰を記念し、平和と繁栄への責任ある貢献を確認するとともに、未来を切り開く決意を確固とする」意図で行われるものだと説明している。こうした式典構想の背景には、占領期に進められた民主化・非軍事化政策を過小評価し、占領期を「主権喪失」の時期と位置付けることで、憲法改悪と教育への政治介入を進めていくねらいがあるものと考えられる。この式典は、かねてから「主権回復の日」を祝日としようとしてきた自民党内の勢力が働きかけて急遽閣議決定されたもので、国民の支持を得ているとは到底いえない。更に、この式典が以下のサンフランシスコ平和条約をめぐる問題点を無視した上で行われようとしていることは絶対に看過できない。

 サンフランシスコ平和条約は、調印形式や構成国に関して問題点があった。この条約は、いわゆる全面講和論をはじめとする国民の批判を無視して結ばれている。さらに、日本の植民地支配や侵略戦争によって最も深刻な被害を与えた中国(中華人民共和国・中華民国)や朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国・大韓民国)の代表は会議の場に招かれておらず、社会主義国であったソ連など3カ国は調印を拒否している。本条約は平和条約として多くの課題を残すものであった。更に、こうして形成された国際秩序が、東アジアにおける戦争や対立を深めるものであったことも忘れてはならない。調印当時に国民の批判が無視されたこと、そして「国際社会への復帰」がアメリカ中心の西側諸国という限定的な枠内での復帰であったことを、この式典は無視しようとしている。

 サンフランシスコ平和条約は、日本の戦争責任・戦後責任問題を曖昧にさせ、日本とアジアとの関係に大きな禍根を残すものとなった。本条約では、アメリカが日本の経済復興とアジアの安全保障を優先したため、日本によるアジア諸国への賠償がきわめて軽いものとなっている。この内容について東南アジア諸国は強い不満をもっていた。具体的には、平和条約ではアジアの人々への金銭による賠償が認められていない。後に行われることになる東南アジア諸国への賠償も、経済協力などを主な内容とするものであり、日本にとって事実上の「貿易」であった。また、条約発効と同日には日華平和条約が締結されるが、これらはいずれも戦争責任・植民地支配責任という観点からみると極めて不十分で、今日に禍根を残すものであった。一方、中華人民共和国や朝鮮民主主義人民共和国は承認すらされず、むしろ朝鮮戦争のなかで日本はその「侵略」を批判する側にまわることになる。これら一連の過程が、アジアの分断を生みだしたことを忘れてはならない。今回の式典構想は、サンフランシスコ平和条約や当該期の政治過程が、日本の戦争責任・戦後責任、そして植民地支配責任が曖昧にされる上で重要な契機となったことを無視するもので、アジアの人々が受けた戦争被害や、講和条約後も抱えることになった辛苦への理解・配慮が全くない。

 本土から沖縄、奄美群島、小笠原諸島を切り離した「主権回復」であった。沖縄、奄美群島、小笠原諸島は本土から切り離されて米国の施政権下に入ることになった。沖縄では4月28日を「屈辱の日」と捉えている。沖縄戦後、米軍によって多くの土地が奪われた沖縄は、4月28日以降、米軍による土地の強制収奪がさらに強行され、基地の島にされたからである。沖縄県民の声を無視して式典を強行する政府の対応には深刻な問題がある。

 サンフランシスコ平和条約の発効した4月28日は、安保体制を軸とした対米従属が始まった日でもある。サンフランシスコ平和条約は新たな条約による「外国軍隊の日本国の領域における駐とんまたは駐留を妨げるものではない」としていたため、日米安全保障条約が締結され、日本政府は米軍の駐留を容認することとなった。日米安保と在日米軍の存在は、アメリカの軍事戦略の一部を日本が担い、国民生活を危険にさらして現在に至っている。この式典は、沖縄をはじめ日米安保を基軸とする対米従属構造のなかで、重大な危険と負担を強いられている人々の存在を無視している。また、安倍内閣はオバマ政権からの圧力を受けて軍事力強化を進めようとしているが、これらの対米従属姿勢は、「主権回復」の本来の意味からは大いに矛盾をしている。

 サンフランシスコ平和条約の発効後、日本政府が旧植民地出身者への差別的な政策を進めたことも忘れてはならない。朝鮮・中国の代表が署名していないにもかかわらず、条約発効を根拠に通達により一方的に朝鮮人・台湾人の日本国籍喪失措置をとって無権利状態に置いた。さらに、条約発効と同日に制定公布された外国人登録法は、外国人を治安政策上の管理対象とする発想から初めて外国人登録法制に指紋押捺を設けた。また、国籍・戸籍条項により朝鮮人・台湾人は「軍人恩給」や「戦傷病者戦没者遺族等援護法」の対象から除外されることになった。後に旧軍関係者への恩給・給付金は増額されてゆくが、その反面、旧植民地出身者は援護から外され、極めて差別的な扱いを受けた。平和条約が旧植民地出身者への差別的な戦後補償の原点となったことを看過してはならない。

 以上のような問題点を無視し、安倍内閣が「主権回復の日」としてのみ記念しようとしていることは到底容認することは出来ない。歴史学研究会委員会は、世界と日本に暮らす人々の4月28日に対する複雑な心情を踏みにじり、人々の歴史認識を歪曲しようとする安倍内閣に強く抗議をし、式典の開催に反対する。

2013年4月1日
歴史学研究会委員会

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