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2013年9月28日 (土)

八重山毎日新聞社説

http://www.y-mainichi.co.jp:8000/news/23373/

 

教育長よ、現場を知れ

 

高い目線を除し対話で信頼回復を

 

■閉塞感がより拡大

 

 石垣市議会で教育長は「弊害」「思考停止」の語を用い答弁。現在の平和教育を批判した。「思考停止」の主語は、児童生徒か教師か、それとも総体としての平和教育か。教育長発言としては疎漏でお粗末。小・中の学校現場を知らないのではないか。授業の工夫改善を主張するもあまりに独りよがりで身勝手に過ぎる。それらのことがもとで市議会では教育長不信任決議案が可決されるまでに混乱している。

 

 世には時に「思考停止」を「脳死」と同列し罵倒気味に使うことさえある。発言の重大さを認識し、撤回すべきではないか。それがなければ今後の教育行政、とりわけ教育委員会そのものへの不信感が増幅しかねない。閉塞(へいそく)感の拡大を恐れる。情熱的に進める学力向上対策へも影を落とそう。

 

 本県の多くの学校では早くから6月を「鎮魂・祈り」の月間として、沖縄戦の実相を伝える授業や集会が行われている。他県に例を見ないことであり、本県の学校でしかできないことでもある。これは教育課程編成時、教師側から自然発生的に生じたと聞く。「沖縄慰霊の日」を敬虔(けいけん)に思ってのことである。

 

 

 

■正しい情緒発達を願って

 

 教師は奔走して教材を求め授業を創造している。戦争体験者に戦争がいかに非人道的な行為かを話してもらっている。また、市井の歌手として知られる国吉なおみさんのように毎年学校行脚をし、「月桃」「対馬丸哀歌」などの歌コンサートで平和の尊さを共有している。今回の発言は、これらの人たちを侮蔑し悲しませたのではないか。

 

 悲惨さのない戦争などない。悲惨さを否定する平和教育などありえない。人と人が殺し合う戦争はいかなる場合においても悪であり、正義など存在しない。小・中学校期の発達段階に応じて、このことを教え学び続けるなかで、誰が思考停止するというのか。人間の尊厳を守り続けるための正しい情緒発達を願う教師愛がそこにはある。内戦国の子どもたちが誇らしげに銃を取る姿と自らを重ね合わさせ平和の尊さを考えさせているのである。

 

 こんなことをして何になる、平和を唱えるだけで平和が到来するならこんな容易なことはない—と話す人もいる。これは大人の論理である。「鎮魂・祈り」の平和学習は、どこまでも人間の尊厳さを信じている子どもの純粋な感情に寄り添い、その正しい情緒の発達を助ける教えである。平和構築の希求を要諦とする、大学や高等教育機関での講義や授業と混同してはいけない。

 

 

 

■何を点検・検証するのか

 

 また、授業を点検するという。これは教育長の権限を逸脱している。教育課程の編成権は校長にある。仮に不適切な授業が展開されていたなら校長を指導助言すべきである。示威的に走れば学校と距離を置くことになる。

 —歴史を「鏡」にする—。今、私たちにはこのことが求められている。正しく向き合って自身の見識を磨く。自分の外に鏡を置いて多面的に映すことを心がける。前段があって後段が生きてくる。独善的な思考を排することにもなる。まずは「鏡」を清く・正しく・美しく磨こう。

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